コラム

LINE公式アカウントを始める前に決めておくべき必須事項3選

この記事では、LINE公式アカウントを導入する前にぜひ知っておいて欲しいことを3つに絞って説明しています。その後、おまけの応用編をご紹介しています。

運用する目的を明確にしよう

LINE公式アカウントは複数の目的を達成することが出来る高機能なツールです。そのため自社がどの目的でLINE公式アカウントを運用するのかを明確にしておきましょう。

LINE公式アカウントで実現可能な目的

  • 初回来店、最初の問い合わせに繋げる
    • クーポンやお得な特典で来店するきっかけを提供する
    • サービス詳細をステップ配信で案内して理解を深めてもらう
  • (2回目以降の)リピーター化を促進する
    • 定期間後に来店のお礼メッセージと特別なクーポンを送る
    • ショップカードによるインセンティブを付与する
  • お問い合わせ窓口として活用する
    • チャット機能を活かした構築をする
    • 自動応答メッセージ等を積極的に活用する
    • LINEコール機能を利用して顧客満足度を向上させる
  • 業務効率化やDX化を図るためのツールとして運用する
    • 目的に沿ったLINEマーケツールを導入する
    • 予約管理機能やテーブルオーダーを提供するためのLINEミニアプリ導入

上記のように、目的が異なれば構築方法も運用方法も変わってきます。後から目的に沿っていないことに気が付いて、もう一度作り直す、と言った事のないようにしたいですね。

とはいえ、初めてLINE公式アカウントを構築する人にとっては、どのような機能が備わっているのかを全て把握するのは難しいと思われます。そのため、構築代行サービスなどを提供している専門家に相談してみるのも一つの手段です。無料相談を実施している運用代行会社は複数あります。実際に依頼するかは別として、遠慮せずに積極的に活用して行きましょう。

はやし

筆者への相談も完全無料です。依頼がなくても大歓迎ですので、下のお問い合わせ窓口ボタンからお気軽にどうぞ。

半年後・1年後の目標友だち数を決めよう

LINE公式アカウントを始める前には必ず事前にどれくらいの友だち数を獲得するのかを決めておきましょう。半年後・1年後、もっと細かく決めるなら毎月の月次目標を立てるのも良いでしょう。友だち目標数を決めることで、以下の事項も逆算して固まります。

・友だちの数やメッセージ数に応じたプランが決まる(予算の具体化が出来る)
・LINE公式アカウントだけで運用するのか、Lステップやエルメ等のLINEマーケティングツールを利用するのか、といった選択も固まってきます。通常、LINEマーケティングツールは友だちの数が増えれば増えるほど、業務効率化の恩恵を受けることが出来るため「3か月後に3,000人を目標に構築を始める」といった目標があれば、LINEマーケティングツールを導入した方が良い、と結論を先に出すことが出来ます。そうなると、LINEマーケティングツールの選定やどれだけのランニングコストが生じるかも見通しが立ってきますよね。

これらはあくまで「計画」であって、運用を開始した後も適時見直しをする必要があることを忘れないで下さい。

はやし

LINE公式アカウントとLINEマーケティングツールの違いについては、以下の記事もぜひお読みください。

友だち500人以上獲得することを想定している事業者は、LINEマーケティングツールを早めに検討するのが良いでしょう。理由についても、以下の記事で記載しています。

LINE公式アカウントとLINEマーケツールの違いを解説【図解】 この記事では、LINE公式アカウントとLINEマーケティングツールの違いを解説しています。以下のような疑問にお答えします。 ...

友だち追加してもらうための導線(流入元)を洗い出し、事前にシミュレーションしておこう

LINE公式アカウントを始めたのは良いが、運用を辞めてしまった、といった事業者はかなり多いです。筆者が昨年調査した以下の記事だと、LINE公式アカウントの約3割は更新を停止しています(認証済みアカウントのみ調査)。そして運用を停止したアカウントのうち約4割が友だち数100人以下、約6割が友だち数500人以下でした。

LINE公式アカウント調査:300アカウントの傾向と実態まとめ【2022年度版】 この記事では、LINE公式アカウントをランダムに300調査した結果を、簡易なグラフと併せてご紹介していきます。LINE公式アカウント導...

この調査からも分かる通り、友だち数が少ないアカウントほど運用を辞めている割合が高くなっています。これは「思っているよりも友だちが増えなかったから」「思ったよりも売り上げに繋がらなかったから」といった状況を反映しているものかと推測されます。

このようなアカウントは事前にどれくらい友だち数が増えそうか、といったシミュレーションを怠っていた可能性が高いです。というのも、友だちの数はLINE公式アカウントを開始する前にある程度、予測することが可能だからです。どのように予測を立てるのか、以下のステップに沿ってご紹介します。

STEP1:友だち追加案内を行うチャネル(流入元)を全て洗い出す

主な流入経路一覧

  • 店頭(客席テーブル上のPOP)、レジ前POP
  • 公式HP
  • オウンドメディア・ブログ
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • Facebook
  • Youtube
  • TikTok
  • ECサイト(楽天・Yahoo・他)
  • その他、露出しているWEBページ
  • 定期的なイベント・定期的なチラシやDM
  • 広告を打つ場合は見込まれるインプレッション数・PV数等

STEP2:各流入元ごとの(月間)来店者数やインプレッション数、UU数などをエクセルやスプレッドシートに書き出す

STEP1で流入元を洗い出しました。その流入元にLINE公式アカウントの友だち追加バナーやPOPを置いて友だちを集めることとなります。つまり、STEP1のお客さんとの接点以上に友だちが増えることはあり得ないことが分かりますね。LINEVOOMから大量に友だちがやってくる、といった事もほぼありません。LINE公式アカウントは放置しておいても友だちが増えるような仕組みではないのです。自社と顧客とのあらゆる接点(流入元)から、自ら引っ張ってくる運用が基本形となります。

STEP3:STEP2の合計のうち〇%が友だち追加してくれる

最後に、各流入元で表示されたLINE公式アカウントの友だち追加バナーやPOPのうち、何%くらいが実際に友だち登録してくれるのか、を決めます。これについては手堅く予測する他ありません。

例えば、来店者のうち3%が友だち追加してくれる、と仮説を立てましょう。この3%は目標としても機能します。運用を開始した後は、この予測値は適時見直して下さい。友だち追加特典がどれだけ魅力なのかや店頭POPのデザインなどでも大きく変動します。それらも含めて運用が始まったら改善して行くことになります。

上記のように洗い出し・数値固めを行えば友だちがどれだけ増えるかの予測が立ちます。上のシートでは毎月385人増えて行く、という予測が立ちました。普段からWEB集客における数値管理をきちっとしていれば、より精度の高い予測を立てることが可能になります。

はやし

ここまでの3つの項目はそれほど難しくはありません。最低限、LINE公式アカウント開始前にしっかりと計画するようにしましょう!

(応用)事業計画まで作ってみる

さて、ここからは応用編となります。

LINE公式アカウントを開始するにあたって、どれくらいの先行投資をして、何カ月で回収できるのか、を事前に把握しておきたい事業者もいると思います。そんな時は、以下のような「予測損益計算書(P/L)」を作成してみるのはどうでしょうか。

まずは先述した「目標友だち数を決める」「毎月の友だち増加数を算出する」を行います。この後に、追加で以下の内容を固めましょう。

追加で決める事項

商品の平均販売単価と平均原価(1個当たりの粗利額)

初期構築費用

利用するLINEマーケツール(とその料金を確認)

毎月の配信数

人件費:運用担当者の時給と月の稼働時間

人件費:デザインに係るコスト

広告を出す場合はそのコスト(月間予算)

これらの追加事項を固めれば、以下のような「予測損益計算書(P/L)」を作成することが可能となります。

上記のケースの場合では、LINE公式アカウント(+エルメ)を2か月で構築して、4カ月目で単月営業利益が出るようになり、初期投資は7か月目で回収することが出来る。という具体的な事業計画に落とし込むことが出来ました。

このように事前に決められることはしっかりと決めておくことで、なんとなくLINE公式アカウントを開設して、何の成果も得られないまま運用を辞めてしまうといった悲しい結末を避けることが出来ます。

場合によっては、LINE公式アカウントを構築するのを最初から辞める、という判断を下すこともあるでしょう。LINE公式アカウントは成果が出るまでにある程度の時間とコストがかかる、という事を忘れないで下さい。

はやし

筆者はLINE公式アカウントの構築・運用は、中長期を見据えて取り組むべき一つの事業だと考えています。全体的にかかるコストは比較的安価なため始めやすいことは間違いありませんが、計画性を持たずに開始するのはおススメしません。

P/Lまではがちっと作成しないまでも、せめて最初にご紹介した3つの内容まではしっかりと固めておきましょう。

【事前チェック】完全シート無料配布中!

LINE公式アカウントを始める前に決めておくべき事項をご紹介しました。

応用編で触れた予測損益計算書(P/L)については作成するのが理想ですが、ゼロから作成するのはなかなか骨が折れるかと思います。そこで普段から筆者が利用しているスプレッドシートをテンプレート化して、無料配布することにしました。

最低限の項目を埋めていくだけで簡単に損益計算書(P/L)を作成することが出来るテンプレートとなっています。このシートを使えば1時間あれば上記で紹介したような具体的な数値を算出することが可能です。

これからLINE公式アカウントを運用しようと思っている方は、ぜひ自社の事業計画にお役立て下さい。

LINE公式アカウントやLINEマーケツールについて質問が残っていれば無料相談もお気軽にどうぞ。

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【こんな疑問&質問にばっちりお答えします】

✓ 自社でLINE公式アカウントを導入するなら、どのツールが最適ですか?
✓ どういう運用方法が良いでしょうか?
✓ 友だち集めの施策を教えて欲しい
✓ どれくらいのコストがかかりますか?
✓ 既に運用しているLINE公式アカウントの改善案を教えて欲しい

全部、無料でご相談に乗ります!

はやし

事前チェック&PL作成テンプレートはとても良き仕上がりです。自社内プレゼン資料などにもご活用ください。もちろん、このテンプレートを使って事業計画を作って欲しい、といったご依頼も承っていますので、お問い合わせ窓口からご連絡下さい。

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はやし
MEOやLINE公式アカウントの導入支援&事業計画書の作成支援など企業課題を広くお手伝いしています。20代の頃は大手物流会社と税理士法人に勤務。飲食店・歯科・介護福祉施設などの実店舗を数値面からサポート。その後、30歳で上京しVRスタートアップ会社で6年間勤める。360度カメラのECショップ運営・大手量販店開拓、その他幅広くWEBに関する施策を担当。5年間で月商5倍を達成し、WEBマーケティングのノウハウを身につける。趣味は毎日散歩とマインドフルネス瞑想。7月より法人を設立し本格的に事業を始める。
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